民事裁判のＩＴ化と和解

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民事裁判のＩＴ化と和解

令和２年から、民事裁判は、裁判所に出頭することなく、WEB会議方式により期日が開催されるようになりましたが、この度、担当する民事裁判が、遂に一年間一度も裁判所に出頭することなく、和解で終了しました。

裁判所で行われる和解(裁判上の和解)とは、裁判所の関与のもと、当事者が互いに譲歩して紛争を解決することを合意することを言います。

裁判所で和解をする場合は、これまでは必ず、原告や被告といった当事者（あるいは当事者の代理人）が全員、あるいはその一方が裁判所に出頭する必要がありましたが、今回は、当事者（代理人）のどちらもが裁判所に出頭することなく、和解が成立し、裁判が終了しました。

以前は、和解をするために、ときには依頼者と一緒に裁判所に出向き、裁判官から直接、和解の意向や、和解条件を聞かれたり、説得されたりしたものです。

それが、法律事務所にいながらにして、裁判官とパソコン上で話をし、和解を成立させる事ができるとは、想像もできませんでした。

勿論、裁判手続きは法律に則って行われなければなりません。

そこで、裁判所では、現行の民事訴訟法や民事調停法の条文を駆使して、IT化に即した手続きを実現する努力をしています。

例えば、これまで余り使われてこなかった「裁判所が定める和解条項の制度」(裁定和解/民事訴訟法２６５条)や民事調停法１６条に基づいて、出頭することなく和解を成立させる工夫をしています。我々、弁護士も、不馴れな条文や手続きに習熟すべく、勉強の日々です。

2022.12　弁護士小林ゆか

所長弁護士の小林が執筆したコラムです。ぜひご覧下さい。

No	年月	タイトル
1	2013年7月	離婚事件は専門分野か？
2	2013年7月	思い出に残る離婚事件
3	2013年7月	好かれる依頼者
4	2013年7月	医療訴訟で知り合った医師の先生
5	2013年7月	先生の専門分野は何ですか？
6	2013年7月	医師の先生が羨ましい？
7	2022年4月	事務所開設１０周年
8	2022年6月	パワハラ防止法の完全施行について
9	2022年8月	民事裁判のＩＴ化の現状
10	2022年12月	民事裁判のＩＴ化と和解

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