今は弁護士をネットで選べる時代です。弁護士側からすると自分が選ばれる時代になったわけ ですが、実際に依頼を受ける場合は、依頼者との間で委任契約を締結することになります。
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契約である以上、お互いにこの人に任せる、この人から任されるという合意をして契約が成立するので、どちら か一方が、そもそも依頼しなかい場合、依頼しても相手が断った場合は契約は成立しません。ということは、依頼者、弁護士の双方が、お互いを選び合えるということです。生意気なようですが、弁護士にとって、今は忙しくて受けられない等の理由があれば、依頼をお受けしないこともあります。費用の合意ができない場合も契約は成立しません。
そして、これもまた生意気なようですが、弁護士も、自分と相性の合う、つまり、考え方、方針が合う人、信頼でき、この人のためだったら頑張りたいと思える方から依頼を受けたいと常にそう思っています。不思議なことに、この人のためにと思えると不思議と力が出ます。仕事も捗り、結果的に良い結果が実現できる事が多くなります。
私はこれまで、会社であれ個人であれ、こちらが勉強させて貰えたと思える素晴らしい依頼者に恵まれて来たと思っているものですから、つい言いたくなります。では、そのような依頼者はどんな依頼者かと言いますと、
これは即ち、こちらを法律の専門家として意見を聞きたいと虚心坦懐に意見を求め、ご自分の考えを組み立てようとする方を指します。
例えば、依頼に基づいて相手に送付する通知書、あるいは裁判所に提出する準備書面を起案した場合、必ず事前に依頼者に確認して貰うのですが、その際、直ぐに目を通して意見を返してくれる人を指します。簡単なようですが、弁護士に任せてあるのだから、後はそちらで良いようにして下さいという人も、極端ですが、中にはいます。ですが、依頼者に自分の事だという強い自覚がある方は、すぐに反応して下さいます。
中には、自分のこの意見を加筆して貰えないか?と文案まで示して来る方もいらっしゃいます。こういう姿勢には頭が下がると同時に、よ~し、負けないように一生懸命、この人のためにもっと良い文章にするぞという気が湧いてきます。
また、こうしたやり取りを重ねるうちに、依頼者・弁護士双方の仕事に対する姿勢が分かり、信頼度が高まっているという良い相乗効果が生まれます。
大体、弁護士に相談・依頼する方は、裁判を起こされたとか、実際に目の前の問題に対応せざるを得ない状況に追い込まれた方が殆どですが、その目の前に問題に対する考え・意思が明確な方は、話を聞いていても従前の経緯に関する説明・問題の分析が明解です。
一般の方は、専門知識が不十分なために問題認識を誤っている場合も多いですが、意思・考えが明確な方は、こちらが話を聞いていてもすぐその点に気づくことが出来ますし、事件の筋・見通しも立てやすいように思います。ご自分の問題は、その人自身にしか答えが出せません。その答えが明確で、できればブレがないと、お手伝いする側の弁護士もやりやすいに決まっています。
反対に、ご自分の問題なのに、どうしたらよいかアドバイスをしてもなかなか決まらない。あるいは、何か言えない問題があるから踏ん切りがつかないのかな。と思える方もいます。
いずれにしても、そのような方は人に頼む以前のレベルと思います。そのような場合は時間をかけてある程度自分でどうすべきか自分の考えが纏まった段階で人に依頼するか、あるいは自分自身で対応するのが良いと思います。
No | 年月 | タイトル |
1 |
2013年7月 |
離婚事件は専門分野か? |
2 |
2013年7月 |
思い出に残る離婚事件 |
3 |
2013年7月 |
好かれる依頼者 |
4 |
2013年7月 | 医療訴訟で知り合った医師の先生 |
5 |
2013年7月 |
先生の専門分野は何ですか? |
6 |
2013年7月 |
医師の先生が羨ましい? |
7 | 2022年4月 | 事務所開設10周年 |
8 | 2022年6月 | パワハラ防止法の完全施行について |
9 | 2022年8月 | 民事裁判のIT化の現状 |
10 | 2022年12月 | 民事裁判のIT化と和解 |
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